つまらない平凡な毎日にもう飽きた。
私の人生に何の意味があるのか。
ということを思いながら街を歩いていたら、1枚のチラシを手渡されました。
そこには、こんなことが書いてありました。
ほうき乗りの弟子募集。
これであなたも自由になれる。
委細面談、秘密厳守。
ほうき乗りで私の新しい未来が開けるかも知れない。案内地図をたよりに家が目に入った途端、思っていた通りの外観に、後ずさりをしてしまいました。呼び鈴はきっとピンポーンではなくゴーンゴーンと鳴り、同時に付近から何羽かのコウモリが飛び立つだろう。すると玄関ドアがギーッと開いて、口を曲げて笑った老婆の魔女に腕をつかまれるだろう。その後は、つらいほうき乗りの訓練の日々が待っているに違いない。たとえ拷問訓練から逃げ出しても、すぐに捕まってしまうだろう。家族は私の捜索願を出してくれるだろうか?しかし、現状を変えるには飛び込むしかない。よし、呼び鈴を押すのだ。
でも、玄関にはどうやって行けばよいのか?
玄関への階段がないのは、あそこがほうきの離着陸場だからなのだろう。