「住宅は芸術である」と言い切った篠原一男さん。この建物は、篠原さんがその発言から10年後の1973年、暖房設備メーカーPS工業の社員寮として北広島市に設計されたものであります。
篠原一男さんといえば、抽象空間の第1人者。その作品のイメージを守るため、勝手な撮影は許されなかったそうです。もしも撮影がばれたなら、篠原さんからカメラを取り上げられてフィルムを引っ張り出され、ゴミ箱に捨てられるという話を聞いたことがあります。
しかし、篠原さんは既にこの世にいない。
だからもう大丈夫・・・。
とはいえ、何となく篠原さんの視線を感じながらの撮影となりました。
鉄筋コンクリート造の大きな塊に大架構の屋根が乗っかっています。
あら?数年前から大屋根はやめてませんでしたっけ?
あ、やっぱり雪国の建築だから、保険かけましたか。
当時の作品に比べてずいぶんとワイルドな外観ではないだろうかと思いましたが、きっと内部は素晴らしいのでしょう。いつか入ってみたいです。