札幌市東区北11条東3丁目の一区画が怪しい。
古い木造下見板張りの住宅ばかりなのです。道路が砂利道のままで、完全に時間が止まっています。そこへ立ち入ると、現在から取り残された気分になります。まるで戦前の風景がそのまま残ってるようです。幾つかの住宅は廃墟同然の空家ですが、放火常習犯も注目していないようです。
1軒だけ、人の気配を感じました。ホーローのタバコの看板がゆらゆら揺れ、下見板に小さな窓が開いています。その中にタバコ売りのおばあちゃんの横顔が見えたからなのです。
空家に共通項を見つけました。どれにも「朝日第○寮」という札が付いているのです。何かの会社の社員寮に使われていたようです。その会社名から判るものがありません。全く怪しい。