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blog/2004

スクラッチタイルの家

2004.10.27

 桑園に残るお屋敷として有名な川上邸。今日その脇を通った時、その姿が見えず、驚いて急ブレーキを踏みました。よく見ると、平屋になって辛うじて残っているのを確認できました。

 この家の一番の見所は、外壁に貼られているスクラッチタイルです。大正12年に竣工した帝国ホテルで印象的に採用された後、流行素材となり、札幌にも押し寄せたといいます。旧札幌グランドホテル、旧札幌中央警察署にも使われました。

 しかし当時の札幌は、石炭ストーブから排出される煤煙、その後、スパイクタイヤによる粉塵によって空気が大変汚れてきました。スクラッチタイルのような外壁素材は汚れを呼び寄せるので敬遠されていったと聞いたことがあります。

 札幌でスクラッチタイルの住宅をあまり見つけることが出来ないのは、やはりそれが理由なのでしょうか?
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