今日、藻岩山麓通りを走っていたら、とんでもないものを見つけました。なんと栗谷川邸が売りに出されているではありませんか。
ここ数年は無人の様子だったのですが、売りに出されるということは、この家は壊されるということを意味するのでしょうか。
しっかりと拝見していなかったので、近寄ってみました。
昭和34年、上遠野徹設計によるグラフィックデザイナー栗谷川健一のアトリエ付き住宅。片流屋根のモダンデザイン。円山動物園へ向いて、高台にせり出すように建っています。その大胆さは、オーナー不在の今も全く輝きを失っておりません。
売物件と宣伝した看板に電話してみました。
「何人から引き合いが来てるかね?」と金持ち風を装う。
「2,3人ほどです。」
「何坪くらいかね?」
「約○○○坪です。」
「なかなかだね。で、いくら?」
「○○○○万です。」
「ということは、上物の価値は無いのかね?」
「・・・・・。」
私の質問の変化を不動産屋さんは気付いたかもしれません。
「ところであなた様は?」と言われないうちに「また連絡させてもらう。」と最後まで演じきりました。
札幌のモダン住宅は、この作品から始まったのではないでしょうか。なんとか残して欲しいです。