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菊水の秘密

2008.04.29

 菊水の大門通り。周辺の道路に比べて道幅が広くなっています。大正9年にススキノ遊郭がここに移された名残なのです。

 当時、この道の真ん中に小川が掘られ、その土手に柳の木が並べて植えられていたそうです。その道の両脇に遊郭がびっしりと建っていたといいます。それぞれの入り口では、店の番頭が客の呼び込みを威勢良く、かどうかは知りませんが、行っていたそうです。そのような風景が札幌に存在していたことが信じられません。江戸時代の残り香のようではありませんか。

 これら遊郭の建物。高度成長時代からどんどん建替えられて、今となっては当時を偲ばせる物は無くなりました。しかし、当時の生き証人的な建物が1棟残っています。食事の店「芳香園」のことです。マンション建設に翻弄されて立ち退きを迫られていました。しばらく粘っていたようですが、遂に解体されることになったらしいのです。いつか店の雰囲気を味わいに行こうと思っていましたが、手遅れとなってしまいました。

 さて、どんな人々が遊郭のオーナーだったのでしょうか。もしかすると現在の資産家の中にこの商売を原点とする人がいるかも知れません。あまり調査を深めると、身に危険が及ぶかも知れません。よって、やめておきましょう。
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