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杉野目邸へ訪問!

2009.07.19

 なんと縁あって、杉野目邸へ訪問することができました。

 この住宅は、北大理学部教授の杉野目貞晴さんが昭和8年に建てたものだそうです。杉野目先生が北大理学部創設教授として札幌にやってきた時、北大営繕課長の萩原惇正さんが理学部新築の設計を行っていたそうです。彼の仕事振りを見て、特に設備面の設計力に大きな魅力を感じたということです。暖かい住まいと清潔なトイレを目指して自宅の設計依頼をされたのだそうです。

 地下室に仕込んだ石炭ボイラーで住宅全体を暖める。トイレは水洗。もちろん下水道はまだ通っていないから、浄化槽を経由させて井戸へ戻す。(井戸へ戻す?書きながら本当かなと思う。)当時はボイラーの一際高い煙突があったので、風呂屋と間違われたり破風のデザインから教会に間違われたりしたそうです。

 今まで断熱改修をしたりサッシを交換したりと大事に住み続けて来られました。76年もの長きに渡っています。現当主の杉野目ご主人にたくさんの昔話をして頂きました。メモにとらわれて大事な撮影を忘れて帰ってきました。よってこの画像は、訪問以前のこっそり撮影によるものです。
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