江別市大麻にある北海道立図書館がお気に入りです。外見よりも内部が良いです。床が起伏に富み、空間に伸びがあります。天井は緩い逆アーチで照明がランダムに配されており、不思議なデザインです。ロビーにある木製椅子が剣持勇さんの柏戸イスっぽいのも印象に残ります。


　今日、上野公園の東京文化会館に入り唖然としてしまいました。
　北海道立図書館に似ているのです。いや逆です。１９６７年の北海道道立図書館（北海道開発コンサルタント）が１９６１年の東京文化会館（前川國男）に影響を受けているというか、寄せているといった気配があるのです。あちらは活気に溢れていますが、こちらはシンとしています。耳を澄ますと換気扇の音まで聞こえてきます。もっとも図書館なので、その事に文句はありません。

　サッポロがリトルトーキョーと皮肉めいて呼ばれていた時期があります。こういう設計の姿勢がそう呼ばれてしまう所以の１つになっている気がするのです。