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blog/2011

究極の補償

2011.04.01

究極の補償前

究極の補償後

 まるやま市場の駐車場だった所に、商業施設兼老人ホームが建つのだそうです。

 一般的に、大きな建築計画に翻弄される既存の建物は、立ち退きを余儀なくされるのが通例です。これまで解体現場のビフォーアフターをいろいろと目撃してきましたが、今回の現場については全く「想定外」でした。

 どのような話し合いがされると、このような妥協案に辿り着くのでしょうか。古い住宅が、中心から半分だけそっくり無くなっているのです。


 最新の解体技術は素晴らしいです。
 どんな材料もカットしてしまう直径4.5mもあるセラミック製の回転歯が、トタン屋根、太い梁、床板もろとも、ゆっくりと大胆に切断しました。半分に切断された物体は、その姿のまま超大型クレーンで空高く吊り上げられました。そして数軒の家やマンションを跨いで、国道沿いに待機していたトレーラーに慎重に載せられたのです。出発準備の整ったトレーラーは、豪快なエンジン音を響かせてゴロリゴロリと動き出し、そしてどこか遠くへその物体を運び去っていきました。
 というのは、真っ赤なウソです。
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