昨年、藤森照信さんの講演会に行きました。藤森先生は話の中で「世界各地に珍しい建築は数あれど、草に埋もれた建築というものが無い。」と仰られました。私はこの住宅を思い出し、すかさず「いや、ありますっ!」と言いそうになりましたが、もちろん自制しました。
中央区の国道沿いに建っているので嫌でも目についてしまいます。「雑草に包まれた」と言う方が適当かも知れません。最高の瞬間を記録しようと時期を見計らい、この度撮影しました。
私は、この家のオーナーのことを
①極度の無頓着か
②常識的な景観へ挑戦しているのか
③または何か深い訳でもあるのか
のどれかに違いないと見当をつけてみました。
この春、その謎が少し解決しました。造園屋が庭木の追加植樹している場面を目撃してしまったからなのです。ともかく、①は消えました。そして、雑草ではなかったのでした。
一体、この家はどこを目指しているのでしょうか?