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秀和 南7・8条レジデンス

2014.03.06

 高度経済成長期と共に拡大し、バブル崩壊と共に急失速、2005年に消滅した伝説のデベロッパー㈱秀和。その㈱秀和が、マンションブームの先頭を切って1960~70年代に供給したレジデンスシリーズがあります。白いラフな塗壁、青い瓦屋根、バルコニーの黒い鉄柵を持った姿は、南欧風を狙った社長の思惑だったらしいです。東京に残る秀和レジデンスは、ヴィンテージマンションとして現在も高い人気を誇るそうです。しかし、札幌に残る秀和南7条、南8条レジデンスはそんなんでもないようです。

 この「なんちゃって南欧」が、当時ちょっとした流行になったそうです。その流行も、テレビや雑誌で次は北欧風、次はロココ風と目新しいスタイルが提案され、安い買物のように使い捨てられはじめました。レジデンスシリーズは、その後にやってくるデザインやインテリアの消費時代を予感させるきっかけとなった建物である、と言うと怒られそうですが、私にはそう見えてしまうのです。

 ところで北24条付近にも2棟ほど秀和レジデンス風のマンションがあったと記憶しています。画像募集中です。

竣工 1974年10月
設計施工 今は無き木田建業
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