ひんぱんに見かけるこの形の住宅。

　越屋根の付いた外観は、きっと鰊番屋をモチーフに再構成したものに違いないと思っていました。それにしても、鰊番屋住宅ををあちこちに建てるとは一体どなたの仕業なのでしょうか？

　最近、昨年の暮れに出版された「箱の産業」という本を読んでいたら、その中にこの住宅の正体が掲載されており、食らいつきました。私を悩ませた犯人は、ミサワホームが１９７６年から販売スタートした「Ｏ型」とのことでした。玄関を入ると各部屋が両側に配置された平面が新鮮で、爆発的にヒットしたそうです。そういえば、小さな頃にこの間取りの住宅に住んでいた友達がいて、うらやましがっていたことを思い出しました。

　各プレハブ住宅メーカーの黎明期もかなり楽しそうです。札幌に住宅メーカー初期型を発掘してみるのも、なかなか探偵心をくすぐられそうです。