東京出張へ出かけました。「訪問先付近はロシア領事館警備で物々しいから、その恰好では職務質問されるかもしれないよ。」と釘を刺されました。現場作業服の私は、視線を水平ラインでキープして警官の動きに注意しながらお客様の事務所へ向かいました。しかし、機動隊バスのところで初めて圧倒的建築に気が付いて上を向き、立ちすくんでしまいました。

　その建物は、白井晟一さん設計 １９７４年竣工のＮＯＡビルのことです。この建物に思いつきのコメントをすることは、控えておきましょう。

　素敵なエピソードを伺いました。「本建物は、新しい耐震基準の適合認定を受けて、これからもこのまま使い続けます。」ずっと残していこうとする意志があれば、既存の耐震基準を言い訳にしないものである。