今年の年明け、縁あってアーブ建築研究所 圓山先生によるコンクリートブロック住宅H邸へお邪魔することができました。35年前の建築雑誌に掲載されたH邸と見比べますと、家具もそのままだということがわかりました。Yチェアーを指さした御主人「ペーパーコードは張替えたよ。」とニコリとされました。私もかくありたいと思われました。
さて、1階と2階の間にあるコンクリート臥梁に並んでいる小さな菱形タイルに注目しました。
「あれね。僕がやったんだよ。」と、当時入所したてだったという鷲見さんが言いました。
「一体どうなってるんですか?後からはめたんですか?」
「型枠にタイルを両面テープで留めてさ。三上建設の専務に邪魔だって言われながらさ、一緒に打ち込んでもらったんだよ。」
いくつかのコンクリートブロック住宅に残っている菱形タイル。鷲見さんの手跡だったとは、聞いてみないとわからないものです。