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卸センターの塔と・・・

2019.02.23

 札幌卸センターは、設計は久米設計、施工は大成建設により1968年に竣工しました。
 敷地内にある北海道百年記念塔のような形の排気塔は、井口健さんのデザインではないと御本人からお伺いしました。

 しかし、その排気塔の隣に立つこの巨大な塔にも目が奪われます。

 広告塔なのか、何の為なのか、両先端は高さが変えてあって「天空へ永遠に伸びようとする力と未来性」が込められているではないですか。これらをデザインした久米設計のスタッフは、井口健さんの北海道百年記念塔完成直前に一連の類似デザインをこの敷地に並べていると見えてなりません。

 この塔を見た人の脳の奥には、特徴的な外観の記憶が残るにちがいありません。2年後に完成した北海道百年記念塔を眺めたその人は、記憶の塔を思い出しつつも、その完成度の高さをより強く感じるのではないでしょうか。

 そういう計算があったとすれば、久米設計の作戦か、井口先生をリスペクトする後輩スタッフの忖度か、そのような気がしてきます。もしくは私の考えすぎでしょうか。
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