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札幌パークホテルの外壁タイル

2020.02.16

 内装材メーカーの営業マンだった時、営業先の設計事務所から別注オリジナル材料の生産依頼を受けたことがあります。しかし、生産ロットが多量だったために該当現場で使いきれなく、もう1物件分も残ってしまいました。数年間も倉庫の隅で保管して上司に糺された私は、勇気を振り絞って次の物件で残らず使いきって頂くお願いをしに行きました。

 こんな経験があったので、札幌パークホテルの外壁タイルもひょっとしてこのパターンではないかという疑いをぬぐい切れないのです。坂倉準三さんは札幌パークホテルの前に設計した1961年の塩野義製薬研究所、1962年の呉市民会館や東レ基礎研究所でも青い有田焼タイルを使っています。札幌パークホテル解体の折には、このタイルを確保して上記案件の外壁タイルと比べてみたいのです。しかし先の2軒は数年前に解体されたので、鎌倉に残る東レ基礎研究所に望みを託したい。もしも同じものであったと確認出来たなら、私の恐ろしい想像が成就するのです。

 札幌パークホテルのタイルは北国バージョンに試験して焼いたという話があるので、私の疑いは誤りであろうと思うのですが。

 後日談
 塩野義製薬研究所の青いタイル
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