この本屋が札幌に登場した時、屋上の半球ドームに目が釘付けとなりました。近づいてみると機械仕掛けのような細かい装飾が建物にたくさん取りつけられていることに気がついて、これはちょっとやばいぞと思いました。こういう装飾はもう終わったはずじゃなかったのかと、誰でもいいから問い詰めたくなりました。
設計者も建主も釧路の方と知って、毛綱毅曠さんの影を感じました。
毛綱さんの神がかった難解なコンセプトは、彼の建築家仲間、渡辺豊和さんにも通じます。
その渡辺豊和さんの「1・1/2」や「伊東邸」の屋上に半球ドームが載っています。
そういうことかと推測が進んでいきました。
実は私は、1977年に公開されたスターウォーズに出てくる帝国軍の戦闘機タイファイターやデススターにこそ半球ドームの原点があると睨んでいました。しかし、1974年竣工「1・1/2」の方が早かったのです。深刻な建築論をぶっておきながら、娯楽映画に影響されていたとしたら面白かったのに。