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北海道百年記念塔 解体準備開始

2022.11.15

 北海道百年記念塔の解体準備が始まったという報道を聞いて現地確認に行きました。プロムナードにはロープが張られ、記念塔は既に囲われていました。囲いの内側には2階建ての現場事務所が設置され、作業員の車両が数十台停まっているのが見えました。いろいろと見渡した私は、最後に目に入った工事標識をしみじみ眺めたのでした。

工事標識
工事名 北海道百年記念塔解体工事
発注者 北海道
受注者 伊藤組土建株式会社
設計者 北海道建設部建設局建築整備課 株式会社ドーコン

 記念塔解体工事発注者の北海道は記念塔建設の発注者でもあり、受注者の伊藤組土建は建設も請け負った地場ゼネコンです。解体設計者のうち株式会社ドーコンとは、記念塔建設時は北海道建設コンサルタントといい、記念塔ふもとの販売スペースや噴水のあるプロムナードなどを設計しました。つまり、北海道百年記念塔の建設に携わった者たちがその解体をも手掛けるという物語が完成しようとしているのです。北海道百年記念塔存続の是非について開かれた議論が尽くされず、解体発注者である北海道知事からのお話もよく聞こえない、そのような印象の物語となりそうです。これらのポイントがしっかり押さえられれば、結果はどうあれども消化不良感は無かったでしょうし、設計者の井口健さんも納得されたのではないでしょうか。
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