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センチュリーロイヤルホテル/住友生命札幌ビル

2023.03.05

センチュリーロイヤルホテル(住友生命札幌ビル)1973年竣工

 センチュリーロイヤルホテルが来年2024年5月で閉館するという報道がありました。竣工当時は東京以北で最高層のビルだったそうです。最上階には石狩平野が一望出来る回転方式のスカイレストランがついています。

 ここでホッケン研のランチ会を行い、スペシャルゲストをお迎えしようと企画しました。

 その御方は、竹中工務店北海道支店設計部の渡辺治美さんです。(現在も1/2現役だそうです)昔々、渡辺さんから「あのレストランは僕が内装設計に関わったんですよ。」と教えていただいたことを思い出し、当時のお話をお伺いしながら食事が出来たら楽しい時間が過ごせるだろうと思ったのです。

 ドラえもんみたいなポケットいっぱいに、思い出話を詰め込んで来て下さった渡辺さん。渡辺さんは、大阪万国博覧会の前年1969年の入社早々に万博関連施設の現場で実務研修され、1970年に北海道支店(札幌)へ配属されたそうです。当時、設計部長だった上遠野徹先生から、センチュリーロイヤルホテルの内装実施設計の担当を命じられたとのこと。まだ二十歳そこそこで、ホテルの専門用語のシングル・ダブル・フロント・スイートすら知らず、戸惑いながら、悩みながら、建築主様に教えられながらの旅立ちだったそうです。上遠野設計部長から5泊6日の最新ホテル視察の旅が許可され、東京の京王プラザホテル、ホテルパシフィック品川などを見学されたそうです。最新のホテルインテリアを参考に内装設計を決定された…‥そうなのですが、なぜかドラえもんのポケットから出てくる話はホテルの話をソレテいき、双方、建築事情の懐かしさや別なお話に没頭、景色を見ることも回っていることさえも忘れ、気が付けば3時間も経過。もう他のお客様はいなくなっていたのでした。ホテルスタッフさんから「そろそろ」とお声かけを頂戴されることになり、慌てて記念撮影した春のはじまりの午後となりました。

 建物全体は日建設計大阪とのことでしたが、回転の仕組みは一体どうなっているのか、うっかり聞きそびれてしまいました。渡辺さん、今度教えてくださいね。

「料理、美味しかったですよ! 皆さん残り1年です。50年間を回ってみませんか?」(渡辺さん談)

後列左から 照井・山下・橋村
前列左から 石川圭子さん・渡辺治美さん

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