黒川紀章さんの作品集を読んでいて「手稲山総合開発計画」に目がとまりました。計画が1972～1974年ということですので、1972年の札幌冬季オリンピックが終わって早々に考えられたプロジェクトらしく、回転競技が行われたテイネハイランドコースを活用しながら2300haのコースを新設するという大きな計画でした。そして、その麓にセンタービルやロッジ、多数のコンドミニアムを建設し、プールやゴルフ場なども備えた一大リゾートタウンとして描かれていたのです。

　このリゾートタウンはどこに当たるのだろうかとGoogle earthで調査してみますと、西野８条１０丁目付近だったのでした。近所の私もよく知っている手稲山登山口だったのですが、そこにホテルなどが建っている様子は、現在では全く想像できないことでした。

　1973年のオイルショックで計画がいったん止まったのでしょうか。1986年になってから公式に開発計画が発表されたそうなのですが、地元市民団体の反対で開発中止となったそうです。当時の私は中学３年生。そのようなことがあったとは、全く覚えていません。