珍建築

chinnazo/2006

憧れのキャンティーレバー

2006.10.15

 最近、キャンティーレバーの採用にこだわられている御年配建築家のお話をお伺いする機会がありました。それとは別に、40歳を過ぎてからキャンティーを使った設計方法にのめりこんだ、という建築家のお話を伺ったこともあります。更には、ライトは年をとるごとにキャンティーの扱いがうまくなる、という話も聞いたことがあります。

ロビー邸 ライト先生39歳
帝国ホテル ライト先生46~56歳
落水荘 ライト先生69歳
なるほど、調べてみればごもっともであります。

 それ以上の感想を持てないまま聞きっぱなしだったお話し、自分が撮りためていた写真を整理していたら、その謎が解けたような気がしました。

①小樽市錦町GS

②札幌市中央区南15条 元GS

③JR南小樽駅

 男性建築家が年をとるごとにキャンティーに憧れ、そしてだんだんとキャンティーの扱いがうまくなるという謎は、恐らく男性力の減退に動機があるのではないでしょうか。若かりし頃の自分を思い返し、もしくはあの頃のようには戻れないという諦めをキャンティーの設計という代償行為で満足させている、というのが答えのような気がするのです。
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