珍建築

chinnazo/2011

行ってみたかった歯科医院

2011.08.03

札幌市東区
 札幌市東区の北光線を北へ進む途中、一際妖しい雰囲気の歯科医院があります。赤レンガで仕上げされているラーメン構造部と白い壁の壁式構造部が接続されているのですが、しっくりいっています。アーチ型の屋根の軒天には、明かり採りのガラスがはめられています。その光は、内部のアーチ天井に間接光として広がっているのでしょうか。
 水平屋根やM型の屋上も見えます。建築の授業では、このような設計は教わらないらしいです。経験の無い私にも、不思議な感じに映ります。噂によれば、院長先生自らの設計ではないかという説があります。
 そのようなアマチュア感が、私を強く惹きつけるのでしょうか。いつか治療に伺ってみれば内部を見られるだろうと企んでいましたが、3年ほど前に看板を下ろしてしまいました。その際、正面に車庫のようなものが増築され、医院部分が隠れてしまいました。それにも関わらず、壁面にモザイクタイル貼りされた仁王立ちの鳥は、不死鳥さながら強烈に自己主張を続けています。その鳥の下に「1930 ’61」という数字が表示されています。1930年生まれの院長先生が、1961年に建てたというサインなのでしょうか。2011.8.3
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