珍建築

chinnazo/2011

悩ましい姿

2011.10.12

 何かの折に思い出してしまう住宅というものがあります。全く思い出す必要のないトイレの最中などに思い浮かぶので、ヤッカイなのです。
 2階に小さな窓が連続しています。途中に2箇所の×印があります。何故、×でなければならなかったのだろうか。いやいや、何故こんな形をしているのだろうか。

 恐らく築40年は経過してるでしょう。当時、このような広い土地の持ち主は、通常であればもっと権威的なデザインで住宅を設計させる事が多かったと思います。一部で流行していた抽象的なデザインを狙っているとするならば、その純度は低いです。東西壁面をトタンで包み、南面を開放しているのは合点がいきますが、画像の北面にも開口部が多いので、季節風に配慮した結果でも無さそうです。

 理由なんかない。
 最初からこの形にしたかったのだ。
 だからいいのだ。
 とでも語っているような外観が、私を困らせるのかも知れません。
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