chrono/1968
朝日レジデンス
竣工年度 | chrono/1968年 |
建築場所 | 札幌市中央区南11条西7丁目 |
施工 | 浅沼組 |
左のパース画はレジデンス入口に掲載されているもの
計画時は「朝日ビルディング」という名称だったようです
札幌におけるマンション建設黎明期に登場した朝日レジデンス。がっしりとした低層部には店舗やテナント事務所が入っており、その上部に６４世帯の賃貸マンションが載っています。マンション部の外壁はカーテンウォールになっていて一見ではテナントビルのように見えますが、当時の札幌市民にとっては高層マンションを初めて見たことになるわけですから、素直に眺められたのかもしれません。
中に入ってみますと、居室群は建物外周部へロの字に配置されていて、真ん中は吹抜けていました。そのてっぺんには明かり窓付きの屋根が鉄骨で組まれていました。
その鉄骨の後付け感、ひょっとすると竣工時は吹きさらし状態で空が見えていたのでないかと思われました。
吹き抜け部分に降ってくる雪...。そんなマンションがあったら素敵だなと思わせてくれるのですが、それを証明してくれるように地面となる４階部分の床は防水仕上げとなっていて、共用廊下に雪や水が入らないように腰壁が据え付けてあったのです。やはりあの屋根は、吹きさらし状態にフタをしようと後から取り付けたものではないでしょうか。