石山通りに面した札幌のYMCA。小さな6つの窓が配置されたファサードには重々しい印象があります。そうでありながら、両袖部にはガラスのスリットを隔てて薄い壁が立っているようにデザインされています。このような重さと軽さを同居させた複雑な味わいは、たびたび登場する上遠野先生の特徴の1つです。
長い間、YMCAの横には前田建設工業札幌支店のビルが建っていたので、側面のデザインは謎に包まれていました。2017年のこと、このビルが解体されるというニュースを聞いて、YMCAの側面が見られるぞとゴクリと唾を飲みこみました。