現在 2017年
体育館は屋内運動の他にも集会・演劇・音楽会・映画上映の目的があり、3方に客席と正面にステージを持っています。その目的を実現するため1辺が48mの正方形の平面となり、各辺に立てられた2本の主柱の先端に井型の鉄骨トラスを組んで大空間を得たそうです。
正面3階は大きく屋根のかかった半外部バルコニーになっており、コンクリート打放しの柱梁の構造美が引き立たされています。2本の主柱も溝を切って野太く見えないように配慮され、バルコニーの腰壁も穴開ブロックを使って繊細な肌触りを見せています。雪の少ない室蘭ならではのデザインです。札幌でこれをやれば凍ったり融けたりする雪のせいで半外部バルコニーや穴あきブロックは遅かれ早かれ傷んで崩れてしまうでしょう。