上遠野 徹 作品アーカイブス

katono/1961

谷口邸

katono/1961年

札幌市西区山の手2条12丁目

現存せず

北海道新聞 昭和37年1月30日より

 基本設計のみ手掛けられたという谷口静司邸。施主は札幌交響楽団事務局長という音楽愛好家で、レコード鑑賞室兼書斎を設けることが重要な設計条件でした。反響や吸音を慎重に検討した結果、このような特徴的外観に結びついたそうです。

 トタン屋根を壁面まで廻して厳しい冬に対抗しつつ、窓は予算の掛けられる範囲で大きくとったということです。その窓はやはり2枚のガラスを合わせて制作した苦心作でした。今までの石炭ストーブと比べると、燃料費が4割ほど下がったと喜んだ奥様のご感想が当時の新聞の記事に載っていました。
Top