建築年表 公共編

kochizu/1951

札幌市立病院 第1病棟

kochizu/1951年

札幌市中央区北1条西8丁目

解体

三菱地所

大林組

新しい札幌 札幌市経済部商工課 昭和28年発刊より

 以前より北1条西8丁目にあった木造の札幌市立病院は、鉄筋コンクリート造の新病院に建替えるために1951(S26)年に第1病棟、1956(S31)年に本館、1962(S37)年に第2病棟、1965(S40)年に第3病棟を順番に仕上げ、全体竣工させたそうです。画像の第1病棟は南西角にあった棟となります。

 札幌市立病院といえば祖母の昔話が思い出されます。
 1947(S22)年生まれの母がまだ小さな頃、原因不明の高熱で生死をさまよい、近所の医者からもうこれ以上手の施しようがないと宣告されたことがあったそうです。祖母は、ぐったりした娘を背負って出来たばかりの札幌市立病院の戸を叩きました。しかし残念なことにそこでもお手上げとなってしまったそうです。不思議なことに、担当看護婦さんが最後にとスプーン1杯の水を母の口に含ませた途端、何故か元気を取り戻したとのことです。
 祖母から何度も聞かされた話ですが、手稲東から市立病院までの国道5号線の長い道程をよく歩いたものだとその健脚に驚き、自分の人生にもそんな困難が訪れることがあるかもしれないと慄いたのでした。
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