建築年表 公共編

kochizu/1966

札幌東拓銀ビル

kochizu/1966年

札幌市中央区南1条西1丁目

三菱地所

伊藤組土建

「ARC67」 北海道建築設計監理協会作品集 1967年より

2022年 現在はJCB札幌東ビル

 建築に興味の無かった時にも関わらず、何故か気になるビルだった札幌東拓銀ビル。気になった理由は、ビルの南側1面に薄いビルが増築されたようにくっついて不思議な雰囲気を出しているところでした。高さ方向は1層分低く、巾方向はサッシ1列分狭くなっていて、へこんだ角の地面に創成橋の擬宝珠のついた欄干や札幌建設の碑が紹介展示されていたこともありました。
 設計要旨によりますと、このデザインは多少の軽快さを持たせて全体のバランスを考えたとのことです。5年前に完成した拓銀本店ビルには一際な重厚さがありましたので、それとは差をつけつつも単なる軽快さだけではなく実力感も表現しようと狙ったのかも知れません。壁面は60年代の札幌に多く見られたカーテンウォールですが、柱型には本石の突つき仕上げが施され、職人の手作業の味わいある重みも加えています。このようなところに有力支店としてのイメージづくりが感じられるようです。

本石突つき仕上げの柱型とステンレスの対比

以前はこのスペースに創成橋の擬宝珠付き欄干や札幌建設の碑が紹介展示されていました。

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