失われた建築

lost/2013

アトリエインディゴ

2013年
解体

2013.07.01

札幌市中央区南4条西18丁目2-22

2013年 解体

1976年

竹山実建築綜合研究所

竹山実・建築録(六耀社 2000年)より

営業最終日の姿 2013年3月31日

 我等が故郷の札幌から世界を舞台に活躍されている第1号の建築家、竹山実さん。竹山さんがアメリカやデンマークで巨匠の建築家やインテリアデザイナーから様々な吸収をし、日本に戻られたのが1964年。新宿の1番館や2番館で華々しく注目された所で体に不調をきたし、札幌へ戻られたのだそうです。地元での仕事場として生まれたのが、このアトリエインディゴだったそうなのです。

2013年の大雪を乗り越えたのに

2013年7月1日

 一見、真っ黒に塗られた木造板貼に見えるのですが、実は8.8m角の多目的スペースを無柱空間で実現するため、鉄筋コンクリート造だったそうです。この黒く塗られた外壁は15cm角の松材で、ただ積み上げられただけなのだそうです。後年、様々な活用のされ方をした建物だったのですが、入居者が寒さに震えていたのは、もしかすると木が積みっ放しで無断熱だったからなのではないでしょうか。それを解体現場で確認してやろうと頻繁に通っていたのですが、ちょっと気を抜いたところで突如に真皿とされてしまったのです。

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