勾配屋根は、雪を滑り落すために長い間当たり前の形と考えられてきました。隣地への落雪の越境問題、落雪による事故、これらにはとりあえず見ないふりをしてきました。越境問題にはお互い様の精神、事故には十分気を付ける事、こんな風に乗り切ってきたのです。
落雪をさせないようにできれば、これらの難題から解放されます。ある時、防水技術の向上で、屋上に雪を乗せたままにしておくことができるようになりました。ところが今度は、勾配屋根へのノスタルジーが沸いてきたのです。
珍しくなれば、残ってほしい。
我ながら、勝手なものであります。
月寒東小学校は、札幌市内に残った最後の勾配屋根校舎だったと思われます。