この建物は、2002年に札幌アルタとして新築された後、2011年にイケウチゾーンとして改修されたものです。新築工事中に少しづつ見えてきた薄い鋼板とガラスの組み合わされたデザインに、それまでの札幌にはなかった新しいセンスを感じたものでした。
そこまでなら美しい記憶なのですが、私にとっては2011年の改修工事での苦い思い出が残っています。
改修工事の材料に自社商品を採用してもらったところまでは良かったのです。ところが、販売ルートをどうするかという問題で壁にぶち当たりました。リーマンショック後の商流混乱という状況の中、既存の商流に捉われずに自由な販売ルートを認めるという方針が示されたのに、突然の方針撤回がされてしまったのです。結果として営業担当者である私は、採用して下さった方に不義理を働かなくてはならなくなりました。
ありがちなボヤキ話となってしまいましたが、イケウチゾーンの解体とともに、あの苦い思い出もやっと消えていくようです。
※解体ではなく一部外装改修でした。