以前より田上先生の作品かなあと気になっていた南７条米里通に面して残っていた住宅です。片流れ屋根のある外観に、正面２本の柱型は何となくライト風デザイン。２階には横長に細く連続させた窓があり、軒はシャープに仕上げられています。当時らしいエッセンスに包まれながらも、レトロな菱形窓がポイントとして効いています。

　「北国の住まい７」という古い住宅雑誌で、この家が紹介されているのを見つけました。竣工時は玄関が正面にあって、その上にはパーゴラも架かっていたようです。ところがしばらくして、前面道路の拡張計画にこの住宅が引っかかってしまったようなのです。その対処として、玄関を南側へ移設し、パーゴラを撤去し、ともかく本体は生き残ったらしいのです。