「田上義也建築作品抄=’64」 住宅サロン社1964年より
北海道立図書館館長をされていた金田一昌三さんの自邸。右の建物は私の父が勤めていた会社の社員寮で、窓の映っている2階の部屋に私も6歳まで住んでいました。その窓から、金田一さんの奥様が銀髪巻毛の姿でハイヤーに乗り込み、三越や丸井に繰り出す様子を頻繁に目撃しました。金田一昌三さんにお会いした記憶はありませんが、奥様には大変可愛がって頂いた記憶があります。反抗の躾として母から折檻されそうになると、この家が私の避難場所になっていたのです。追ってきた母を玄関でなだめすかしてもらい、親子共々大いにお世話になりました。
このようにして田上先生設計の住宅に親しんでいたとは、妙な因果をしみじみ感じるものであります。
blog(金田一さんの家にて)