札幌市交通局発行 藻岩山ロープウェー 藻岩原始林館 淡水魚水族館 パンフレットより
藻岩山に住む生き物を観光客へ紹介するために建てられた小さな博物館。鳥35種、獣27種、その他植物標本やアイヌ民族衣装を展示、特に昆虫標本は、北大医学部岡田正夫教授と札幌市北保健所岡田守夫所長の父子共同の制作だったそうです。
ロープウェイを降りてリフトへ乗り継ぐ道中にあったこの博物館は、当時たくさんの観光客を招き入れるのに成功しました。山小屋風の外観は、最初は順調なスタートを切りました。しかし、霧のかかりやすいこの付近では、じめじめした空気が木造内部から抜けにくかったそうです。そのうち貴重な資料に青カビが生え、昆虫の足や羽がもげだしてしまったのだそうです。
結局、7年後に完成した鉄筋コンクリート造の展望台付展示館にその役目を譲ることになってしまいました。その後は、休憩室として使われ続け、いつ解体されたのか、今は現存していません。