田上 義也 作品アーカイブス

tanoue/1972

函館友の会 会館

tanoue/1972年

函館市湯川町2丁目8-27

現存
 函館友の会のウェブサイトによりますと
 「友の会は、1930(昭和5)年、ジャーナリストで教育者の羽仁もと子を中心に雑誌『婦人之友』の愛読者によって生まれた女性の団体です。海外も含めて約18,000人の会員がおり、「衣・食・住・家計」に関する生活の勉強・環境・子育てなどについて、年代を超えて共に学び合っています。函館友の会は、1928(昭和3)年に発足しました。現在30代から90代までの会員が活動しています。」という紹介が掲載されていました。

 ひと目で大事に使われてきたとわかる建物の外観から、友の会の方々の丁寧な気質が伝わってくるようです。その性格は、会をここまで継続させてきたことにも影響を与えているのではないでしょうか。物を大事にすることは人を大事にすることとよく聞きますが、函館友の会にこそ当てはまっているのではないかと思われます。

 シャープな軒の収まりやガラリ付き冷却窓のある換気口、立体的な装飾のある壁面など、田上先生の味付けが良くでています。それらデザインの見所よりも、代々と大事に受け継がれていること。このようなことが設計者にとって何よりうれしいことではないでしょうか。
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